こんにちは!Kumikoです。
今回は、とても珍しくて、可愛らしい楽器をご紹介します。
『マトリョミン』です。
『マトリョミン』は、ロシアの民芸品「マトリョーシカ」の中に、テルミンのピッチコントロールの機能を収めた楽器です。
目次
マトリョミンとは?
テルミンの機能をマトリョーシカの中に収めたのがマトリョミンです。
テルミン奏者の竹内正実により開発され、2000年に試作機、2003年に量産モデルを発表しました。
こんなに可愛い楽器が、なんと、日本生まれ!なんです!
テルミンってどんな楽器?
では、テルミンって、そもそもどんな楽器でしょうか?
テルミンは、1919年にロシアの発明家レフ・セルゲーエヴィチ・テルミンが発明した世界初の電子楽器です。
2019年は、テルミン誕生100周年記念の年なんです!
テルミンの最大の特徴は、テルミン本体に手を接触させずに、空間中の手の位置によって音高と音量を調節することです。
テルミンは、コンデンサを持つ高周波発振器を2つ内蔵しています。このうち、片方の発信周波数は固定されていますが、もう一方の周波数は可変です。
右側から垂直方向に伸びたアンテナ
=ピッチアンテナ→音高を決める
左側面から水平方向に伸びたアンテナ
=ボリュームアンテナ→音量を決める
演奏方法は?
ピッチアンテナに右手を近づけたり、遠ざけたりすると、演奏者とアンテナの間に蓄えられる静電容量が変化し、これに伴って可変な方の発振器の発振周波数が変動します。
2つの発振器の周波数差からうなりを起こして可聴周波数を抽出し、アンプとスピーカーを介して発音させます。
ボリュームアンテナに左手を近づけると音量が減少し、遠ざけると音量が増大します。
わずかな静電容量の違いを演奏に利用するため、演奏者自身の体格、装身具などによる静電容量の違いをはじめ、演奏環境に依存する部分が大きく、演奏前に綿密なチューニングを必要とするなど、安定した狙った音を出すには、奏者の高い技量が要求され、演奏には熟練を要します。
テルミンという楽器自体は、私も以前から知っていましたが、世の中には、あまり普及していませんでしたよね。
演奏しても、ピアノのようにすぐに音が出るわけではなく、狙った音がなかなか出せないとなれば、簡単には普及しにくいです。
マトリョミン合奏でギネス世界記録更新!
2019年9月14日 神戸市KIITOホールにて 13時〜15時
テルミン発明100年を記念して、マトリョミン合奏の世界記録、2013年 272名での合奏を、273名以上での合奏で記録更新です。
見事、289人での演奏で、ギネス世界記録を更新しました!
マトリョミンの特徴は?
テルミンと違い、音量を制御しなくて良いので、ピッチ(音高)に集中できます。
テルミン演奏の上達を阻む体の揺れがありますが、演奏者と一体化するマトリョミンは、体の揺れはあまり問題になりません。
テルミンよりも、かなり手に取りやすい楽器になっています。
幅広い音域
本式のテルミンとほぼ同等の、5オクターブの発音域を有しています。
良く響くボディ
マトリョーシカは、1年ほど寝かした菩提樹の木を職人が手作業で削り出します。水分含有量、木の厚みなどにバラつきがあり、このために、一体ずつに音色の個性を与えています。
音のもとこそ電子発振ですが、アコースティック楽器同様、ボディで響かせ、豊かな音色を作り出しているのがマトリョミンの魅力です。
音色は、ハミングや風の音などに例えられます。
演奏はどうするの?
マトリョミンは椅子に腰かけ、足を組み、片方の手のひらに乗せ、もう片方の手をマトリョミン後頭部に近付けたり遠ざけたりして奏でます。
マトリョミンを中心に、1m以内に動くものがないところで演奏します。
本体内にアンプ、底の部分にスピーカーを内蔵しており、電源は単三乾電池4本のみです。
奏者によって発音域が変わりますので、本体を支えている左手で調節しやすいように、チューニングボタン・またはホイールが底部に作られています。
本体には外部端子もついていますので、イヤホンで練習することもできますし、広い場所などでは、アンプにつないで大きな音で演奏することもできます。
九州で習える教室は?
とても魅力的なマトリョミン!
実際手にとって演奏してみたいです。
九州でも、教えていただけるところってあるのでしょうか?
探してみたところ、福岡でみつかりました。
Природа и Музыка-プリローダ イ ミューズィカhttps://www.lalaluna.org/lesson
スカイプによるレッスンも行われているようです。もし、興味を持たれた方は、レッスンを受けてみられてはいかがでしょうか?
マトリョミンの購入は?
マンダリンエレクトロン社で製造、販売しています。
「プリローダ イ ミューズィカ」さんの教室でも購入出来るそうです。教室では、お好みを聞いていただけるようです。マトリョーシカの表情や色合いなど、自分好みの一体を選ぶ楽しみがありますね。また、こちらでは、白木のマトリョミンを購入して、自分でペイントするという教室も行われたようです。
終わりに
テルミンは知っていましたが、ラジオでマトリョミンという楽器があることを知り、どんな楽器だろうと検索してみて、びっくりしました。
こんなに可愛い楽器があるなんて!と。
音色も、人の声に似て、なんだか癒されます。
いつか、私もこのマトリョミン、演奏してみたいです!